ますます便利になっていくAIコーディング時代……。もはやビジュアルスクリプティング(旧Bolt)を使っているのは一部の物好きだけなのでは、と思う昨今です。
しかし、Unity運営には忘れられていなかったことがUnity6.2で確認されました。
6.2の神アプデ

おわかりいただけたでしょうか。

今まで環境設定の下部にひっそりとあったAOT Safe Modeの設定が、プロジェクト設定のビジュアルスクリプティング欄に移動しました!! つまり便利な配置になりました。すごい!!
ビジュアルスクリプティング使用者にとって、AOT Safe Modeはかなり重要です。このモードはデフォルトではオンで、このままだと一部のノードが出てきません。具体的には、List(Float、Stringなど)や追加ノード(Dotweenなど)が挙げられます。なので毎回オフにする必要があり、ちょっとした手間でした。
AOT Safe Modeの存在を知らないと一部のノードが出せずに詰むので、Unityを使いたての初心者には厳しい仕様でした。不要なノードが出てこないように、という配慮ではあるのですが……。
それがこの欄に移動したことで、より初心者に寄り添った優しい仕様となりました。素晴らしい!! (元の環境設定からは消えていたので、移動という解釈でよさそうです。)

AOT Safe Modeの改変は[1.9.7] – 2025-05-22のバージョンからのようです。
こうして目に見える範囲でアップデートがされたのは心強いです。気づかないうちに細かい改善もされていたようです。すごい!
使用者は絶滅の危機に?
ChatAI曰く、「Unityは2021年~2022年ごろにビジュアルスクリプティングを推していた」とのこと。2025年現在のUnityはAI推しですが、当時は教育目的や門戸拡大などの理由でBoltが買収されてUnity本体に組み込まれ、ちょっとしたニュースになっていました。私もその「プログラミング不要でゲームが作れる」というような宣伝文句に釣られ、Unityでゲーム制作を始めました。今でこそ楽しくゲーム制作をできているので感謝していますが、「プログラミング不要」はちょっと誇張表現というか……。
たしかにプログラミングではないかもしれませんが、それはプロ目線での話です。「HTMLはマークアップ言語だからプログラミング言語ではない」と同じことで、初心者目線との乖離がかなりあると思います。
しかし私自身も入門書を読んで、Unity Learnの勉強コースを2,3修了したあとは、分からないことは都度調べる形でなんとか進められています。入門者目線だと先が見えずに資料不足で絶望しがちですが、Unityならプログラミングしなくていい領域がかなりあるのでわりと大丈夫でした。作りながら覚えるタイプとは相性が良かったのかもしれません。
当時、同じタイミングで宣伝に釣られて始めた人の多くは資料不足で飽きるか、早々にC#に移行しているのではと思います。私はある程度は使いこなせるようになりましたが、絶滅危惧種かもしれません。保護してほしいです。

私は本当にありがたく使わせていただいているのですが、これから始める人にはC#がおすすめです!!
ただでさえ少ないと言われている使用者も、続々とAIを利用した制作に移行しているのでは。プログラミングAIだけではなく、Unity AIへの期待感が大きいです。
C#への移行
C#を学んでみようと思い、Unity Learnのコーディングのコースをちょっと試してみたものの、早々に挫折しそうです……。ビジュアルスクリプティングに慣れているせいもありますが、今後上達できるビジョンが見えないです……。基本的事項さえ理解できればあとはAIコーディングにおまかせで楽々ゲーム制作☆と思っていたのですが、その基本的な部分がなかなか難しいです。気が向いたら他のコースも試してみようかと思います。
こうして「C#が難しい!」と挫折しかけている人間がゲームを作れている実例がここにあることを踏まえると、結局のところビジュアルスクリプティングって優秀では!?? Q.E.D.

おわりに
ビジュアルスクリプティングが更新されてよかったです。Unityさんありがとう!
以前書いたよく使うノードの記事がわりと読まれているようなので、資料を必要としている人口自体はかなり多いと思います。それらの方がゲームを作れる程度まで習熟できているかは分かりませんが、何かの参考になっていたら幸いです。
私自身が今後C#を習得できるかは未知数ですが、今後もビジュアルスクリプティングが使いやすくなったらいいなと思います。